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映画史に残る数々のアクションシーンを見逃すな!『ランボー/怒りの脱出』

ベトナム帰還兵ランボーの孤独な戦いを描いた1作目『ランボー』(1982年)から3年、ランボーが再びベトナムに辿り着くシリーズ2作目『ランボー/怒りの脱出』は、本国アメリカでは1億5000万ドル(現在の3億8762万ドル相当の興収:2020年4月時点の換算)を稼ぎ出し、1985年の年間全米興収で『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に次ぐ第2位を記録した大ヒット作だ。

前作で投獄されたランボーは元上官のトラウトマン大佐から釈放と引き換えに特命を言い渡される。その任務とは、ベトナムの捕虜収容所付近に潜入し、未だ囚われの身になっている捕虜や行方不明となっている兵士の情報を収集するものだった。
しかし、捕虜収容所で凄惨な拷問を目撃したランボーは、任務を無視して彼らの救出を行うのだった…!

前作の公開後、スタローンのもとには多くのベトナム帰還兵から感謝の声や映画への賞賛が書かれたファンレターが届けられたという。その中の1通に、もし『ランボー』の続編を作るなら戦闘中行方不明者(M.I.A.:Missing In Action)を取り上げて欲しいというものがあった。この手紙から生まれたのが本作である。

当時ハリウッドは、『地獄の七人』『地獄のヒーロー』など、社会問題化していたM.I.A.や戦争捕虜(P.O.W.:Prisoner of war)をテーマにした様々な作品を世に送り出していた。その決定版となったのが本作だが、暴力的・好戦的な映画として批評家からは酷評、ゴールデン・ラズベリー賞(最低の映画を選ぶ賞、通称「ラジー賞」)を4部門も受賞するという不名誉な快挙を成し遂げてしまった。

しかし当時のアメリカでは、M.I.A.問題に積極的に取り組まない政府への不満に加え、未だベトナム戦争による精神的な傷が癒えず、本作のような娯楽戦争映画でしかそのフラストレーションを解消できなかったこともまた事実だったようだ。

前作とはうってかわってド派手なアクション大作になった本作、スタローンの鍛え上げられた肉体を披露するためのアクション描写がラジー賞の格好の餌食になったことは言うまでもないが、それに反して本作の優れたドラマ性は決して馬鹿にできたものではない。

「俺たちが国を愛したように、国も俺たちを愛して欲しい…!」トラウトマン大佐に語られるランボーの心情は前作同様、胸を打つものがある。

キャメロンが創り出した幻のキャラクター“ブリューワー”

『ランボー/怒りの脱出』の脚本にはジェームズ・キャメロンが関り共同脚本家としてクレジットされているが、キャメロンが銃器描写にもこだわり自信を持って完成させた脚本の初稿は、その後スタローンによって大幅に書き換えられている。

キャメロンが書き上げた『ランボー』の続編のタイトルは、『First Blood II: The Mission』。
そのストーリーは、ランボーがブリューワーという相棒とともに捕虜となった戦友を助け出すというもので、おしゃべりで女好きのブリューワーにはジョン・トラボルタがキャスティングされていた。

最終的にはスタローンによりこのキャラクターは削除されたが、そのバディ的要素だけはランボーとトラウトマン大佐がともに戦う『ランボー3』に引き継がれたのかもしれない。

今度は俺の出番だ!スーパー・バトルアクション『ランボー者』

『ランボー/怒りの脱出』の大ヒットは、その後、数々の亜流作品を生み出した。その中でもここ日本で一際インパクトを残したのが『ランボー者』だ。

『ランボー者』は、1987年に製作されたロバート・ボリス監督のアメリカ映画で、原題は『Steel Justice』。

ベトナム帰還兵の主人公が、戦時中に因縁があった暗黒組織のボスに親友を殺された復習を果たすというストーリーで、一見ランボーとは何の関係もないように思える。

しかし『ランボー者』は、『ランボー/怒りの脱出』に出演したマーティン・コーヴの第一回主演作品であり、日本公開当時のチラシにも「本作はベトナム帰還兵の活躍を描く“ランボー・シンドローム”の一本だ。」としっかりこじつけられている。

いかにもB級映画っぽい雰囲気の本作、『ビバリーヒルズ・コップ』(ボゴミル警部役)や『ロボコップ』(ジョーンズ役)でもおなじみのロニー・コックスの出演には驚かされるが、この作品が面白いかどうかは今や知る由もない。

『ランボー/怒りの脱出』作品情報

原題:Rambo: First Blood Part II
監督:ジョージ・P・コスマトス
脚本:シルヴェスター・スタローン、ジェームズ・キャメロン
出演:シルヴェスター・スタローン、リチャード・クレンナ、チャールズ・ネイピア、ジュリア・ニクソン
音楽:ジェリー・ゴールドスミス
全米公開:1985年5月22日
日本公開:1985年8月3日
全米ボックスオフィスランキング:初登場1位
全米興行収入:1億5042万ドル
日本配給収入:25億円
全世界興行収入:3億40万ドル