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シュワルツェネッガー作品

シュワルツェネッガーがソ連最強の刑事に扮するバディムービー『レッドブル』

80年代に製作された数あるバディムービーのなかでも、いまだに多くのファンがお気に入りの一本に挙げるのが『レッドブル』だ。
米ソふたりの刑事がコンビを組むという、冷戦当時としては究極に対照的な関係が描かれ、バディムービーの傑作『48時間』(1982年)を手掛けたウォルター・ヒルの監督作品ということであれば、面白くないはずがない。

モスクワ市警のイワン・ダンコー大尉は麻薬密売組織のボス、ビクター・ロスタを追っていたが、あと一歩のところで相棒を殺されたうえに国外に逃げられてしまう。
それから半年後、シカゴでビクターが逮捕されたという報告を受けたダンコーは身柄引取のために単身アメリカに渡る。シカゴ市警のはみだし刑事アート・リジックとともにビクターの身柄を引き取ったダンコーだが、護送中に襲撃に遭いまたもビクターを逃がしてしまう。負傷したダンコーは、モスクワからの帰還命令を無視して、自らの手でビクターを追うことを決意。リジックと組んでビクターを追うのだった…!

シュワルツェネッガーが演じるのは愛想のかけらもない堅物ダンコー。そんなダンコーがコンビを組まされるのが、ジェームズ・ベルーシ演じるいい加減で適当な性格のリジックだ。そんなふたりは当然ウマが合うはずもなく、その掛け合いの面白さは格別。とくに警察署で情報屋に口を割らせるシーンは傑作で、ウォルター・ヒルは、シュワルツェネッガーのとぼけたユーモアをうまく引き出している。

また、エド・オロス演じる麻薬密売組織のボス、ビクターの存在感も見逃せない。凄みのある声と、鋭い眼光の恐ろしい顔は悪役以外の何者でもない。
他にも、計算高い署長を演じるピーター・ボイルや、ビクターの妻役のジーナ・ガーション、リジックの嫌味な上司ストッグス警部補を演じるローレンス・フィッシュバーンなど、曲者揃いのキャストが作品の魅力を引き立てている。

肝心なアクションはというと、腰巻一丁でシュワルツェネッガーが大暴れするサウナでの格闘シーンにはじまり、病院やホテルでの銃撃戦、シカゴの街を破壊しまくる大型バスのチェイスシーンなど、強烈なインパクトを残すシーンが満載。緊張感と笑いのバランスが絶妙で、バディムービーのお手本と呼ぶにふさわしい作品に仕上がっている。

『レッドブル』の興行成績

撮影期間中、当時ソ連の最高指導者ゴルバチョフによりアフガニスタンからのソ連軍撤退が発表。米ソの緊張緩和が進み、このニュースは映画の公開に合わせて恰好の宣伝材料となった。
そして、1988年6月17日、全米1885館で公開された『レッドブル』は公開初週の週末に813万ドルの興収を上げ、全米ボックスオフィスランキングで堂々の初登場1位を獲得。最終的な興行収入は3499万ドル(現在の7757万ドル相当の興収:2020年8月時点の換算)に達した。

『レッドブル』オリジナルサウンドトラック

『コマンドー』を手掛けたジェームズ・ホーナーが、再びシュワルツェネッガー主演作の音楽を担当。お約束のホーナー節が炸裂するサントラ盤は、残念ながら現在では廃盤となっており、プレミア価格で取引されている。

『レッドブル』作品情報

原題:Red Heat
監督:ウォルター・ヒル
脚本:ハリー・クライナー、ウォルター・ヒル、トロイ・ケネディ・マーティン
出演:アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェームズ・ベルーシ、ピーター・ボイル、エド・オロス、ジーナ・ガーション、リチャード・ブライト、ラリー・フィッシュバーン
音楽:ジェームズ・ホーナー
全米公開:1988年6月17日
日本公開:1988年9月17日
全米映画ランキング:初登場1位
全米興行収入:3499万ドル
日本配給収入:5億3300万円